チビ猫いません
2005年12月19日
2005年12月18日
■自分を疑う
私はよく、自分という人間は信用ならない、と思うことがありまして。昨日は自分の目の“節穴”加減にびっくり。そして怖くなった。信じちゃいけません。だめだめ。常に自分を疑おう。
先月、ある古書即売展で古山高麗雄の「片乞い紀行」という本を買って読み始めた。この本のあとがきに、
「昭和四十七年の暮に、私はヨーロッパ旅行をする機会に恵まれた。そのときの旅行記を「風景のない旅」という題で萬玉さんに編集してもらったので、今度も萬玉さんにお願いした。この「片乞い紀行」は、国内の旅行記だが、「風景のない旅」の姉妹編のようなものである。」
と書かれていた。(ふぅん、「風景のない旅」かぁ。いつか古本で見つかるかな)と心の片隅で思ったことである。その「風景のない旅」を、昨日、阿佐ヶ谷の新古書店で見つけた。手に取ってみて、(やったー!)と思うのもつかの間、見覚えのある装丁なのである。これは、どこかで、よく見ているような。
………なんだ、元我堂にあるじゃん!しかもこの1年半、ずっと目にしてたよ!手にも取ったよ!なんで気づかないの!……タイトルも著者名も見ているのに、記憶に刻まれていないだった。見ているつもりで全然見ていないのね。知らず知らず目が節穴になって、ものを見るとき心が開いていない。これはただ注意力散漫なだけ?それとも老化現象でしょうか?少なからずショックを受けた。ああ、信用ならないのう。
先月、ある古書即売展で古山高麗雄の「片乞い紀行」という本を買って読み始めた。この本のあとがきに、
「昭和四十七年の暮に、私はヨーロッパ旅行をする機会に恵まれた。そのときの旅行記を「風景のない旅」という題で萬玉さんに編集してもらったので、今度も萬玉さんにお願いした。この「片乞い紀行」は、国内の旅行記だが、「風景のない旅」の姉妹編のようなものである。」
と書かれていた。(ふぅん、「風景のない旅」かぁ。いつか古本で見つかるかな)と心の片隅で思ったことである。その「風景のない旅」を、昨日、阿佐ヶ谷の新古書店で見つけた。手に取ってみて、(やったー!)と思うのもつかの間、見覚えのある装丁なのである。これは、どこかで、よく見ているような。
………なんだ、元我堂にあるじゃん!しかもこの1年半、ずっと目にしてたよ!手にも取ったよ!なんで気づかないの!……タイトルも著者名も見ているのに、記憶に刻まれていないだった。見ているつもりで全然見ていないのね。知らず知らず目が節穴になって、ものを見るとき心が開いていない。これはただ注意力散漫なだけ?それとも老化現象でしょうか?少なからずショックを受けた。ああ、信用ならないのう。
2005年12月15日
■写真展のお知らせ
寒さが厳しくなると猫がどんどん丸くなります。…って、もともとかなり丸いトラ猫さんですが。我が家では親方という呼び名が定着しつつあります。ぶつかり稽古が日課でして、「親方、もうそのぐらいで勘弁してください」と言って、ちゃんこならぬカリカリフードを差し上げるまで足への体当たりが続きます。体重11キロ、よろめくんですよ、まじで。
ところで、来週23日(金・祝)から、神楽坂のアユミギャラリーというところで写真展に参加します。“サンポイズム”という、企画ごとに集まるグループで、散歩をテーマに実にバラエティに富んだ写真が出展されます。私は今回で3度目の出展です。
★sanpoism 06……………………………………
[ サンポイズム イン クリスマス ]
日時:2005年12月23日(金)〜28日(水)
11:00〜19:00
場所:神楽坂・アユミギャラリー
http://www.ayumi-g.com/
〒162-0805 東京都新宿区矢来町114
(地下鉄東西線神楽坂駅真上)
TEL/FAX 03-3269-1202
12月23日(金)19:00〜オープニングパーティーがあります(要・酒持参)。私、金子は23日(金)〜25日(日)の午後はギャラリーにいる予定です。(不在の場合は会場に携帯電話番号を残しておきますので、お電話ください。飛んできます。)
イベント目白押しのお忙しい時期とは思いますが、ふらっとお立ち寄りいただければ幸いです。
2005年12月10日
■立ち飲みと古本即売会
高円寺にある古本酒場コクテイルにて、「立ち飲みと古本即売会」に参加。コクテイルの狩野さんは阿佐ヶ谷在住で、元我堂で本を買ってくださったこともあるそう。ご縁があったのだ。ありがたいな、としみじみする。
小型スーツケースいっぱい(約70冊)本を詰め込んで、朝9時50分頃、高円寺へ。一箱古本市でもご一緒だった古書桃李の寺田さんがすでにいらしていて、他の参加者も次々集まり、10時から搬入。
お酒が並んだカウンターの上に本を並べる、と説明にあったが、実際に並べるとなるとちょっと勇気がいる感じ……ビビッて入り口横の本棚に並べさせてもらう。あとで思ったのだが、飲みながら本を見てもらうのが主旨だから、やっぱりカウンターの上に並べればよかった。
カウンター上、オヨヨ書林さんの本。昨夜は山口正介さんのトークショーがあったが、見に来ることができず。私も山口瞳本を放出しようかと思っていたが、やはりプロには敵わない。『洋酒マメ天国』もたくさん出ていた。
古書桃李さんは200円均一。飲みながらヒョイと手に取りたくなる品揃え。
西荻窪の音羽館さんはCDを出品。キャラクター付きの箱がかわいかった。
私は酒と食の本を。ちょっと狙いすぎたかも。
10時半、本を並べ終えてから西部古書会館へ。ここで先日明治大学の古本講座で友達になったコウノさんと待ち合わせ。岡崎武志さんから“古本版おぎやはぎ”と命名されたメガネ女子2人。モノトーンもしくはセピア色につつまれたおじさんにまぎれて即売展を動き回る。
野上丹治・洋子・房雄作品集『つづりかた兄妹』(理論社/1958年)の裸本、岡田喜秋監修『橋づくし 歴史・美術ガイド』(みずうみ書房/1987年)、沖縄タイムス編『おばあさんが伝える味』(沖縄タイムス社/1980年)、楠本憲吉他『わらべ唄の旅 良寛・一茶のふるさと』(毎日新聞社/1973年)など5冊購入。
荻窪に移動し、昼食に丸長でつけそばを食べる。並びのささま書店均一で5冊。佐多稲子『ひとり旅ふたり旅』、河野多恵子『私の泣きどころ』など。
次にカフェギャラリーひなぎくで開催されている「海月書林 冬の古本市」へ。古本版おぎやはぎは、どちらかというと乙女成分よりもオヤジ成分濃く、はたして海月さまの乙女な雰囲気から浮き上がってしまったらどうしよう、と思っていたのだが、ひなぎくの渋めな内装と、元我堂にも通じる薄暗さに妙に落ち着いてしまった。ケーキセットなどいただきながら、古本を眺めつつ40分ぐらいおしゃべり。むー。ええなぁ。こんなお店を持ってみたいものだ。本もさすがな品揃えでございました。
荻窪駅に戻りつつ、せっかくだからとブックオフにも寄る。2冊購入。林芙美子『めし』、阿刀田高他『お笑いを一席』(いずれも新潮文庫)。
さらに再び高円寺に戻り、コクテイルへ。元我堂の木曜店長しんごさんも来て、3人で立ち飲み。といっても私は下戸なのでビール1杯だけ。つまみに大正コロッケ(壇一雄『壇流クッキング』より)をオーダー。とても細かいパン粉の衣で、中味がふわっとした食感でおいしい。実は『壇流クッキング』を出品していたのに、このコロッケの記述は全然頭に残っていないのだった。
そこへ突如、岡崎武志さん登場。すわ、ついにコント披露か、と緊張が走る。そうなったら江戸時代の人みたいに、ワー!と言って両手を上に上げて逃げよう、と密かに思う。しかし岡崎さんは我々を見てうれしそうに笑ってくださり、それ以上のツッコミはなかったので助かった。
そのあと近くのカフェ「ハティフナット」に移動。一日中動き回ったが、疲れよりも楽しさが上回った。あとは本が売れるといいが、どうだろうか。
2005年12月08日
2005年12月07日
■謎の古本屋
我が家から吉祥寺へ行く途中に、長いこと気になっていた店がある。西荻窪から北へ、東京女子大のある“女子大通り”沿い、地蔵坂上に、古ぼけた木造平屋建てのクリーニング店があるのだが、ときどき店先に本が並んでいるのである。あれっ、と思いながら何度も車で通り過ぎていて、今日こそ覗いてやろうと覚悟を決めて行ってみると、トタンの板で囲われていて見ることができない。通るたびにまじまじと見るのだが、気にしだすと、本は見えなくなっているのである。どう見てもクリーニング店なのに、なんなのか!
と、少々癪に障っていたのであるが、今日、まんまと本が並んでいる現場を押さえた。
店先にある本はすべて100円。屋内にも棚があるのかと思っていたが、段ボールや家財道具のようなものがたくさん積み上げられた倉庫のようになっている。クリーニング店のカウンターとはガラス戸で仕切られていて、元々古本屋だったのがクリーニング業務を始めたのか、はたまたその逆なのかは定かでない。
店先の棚を隅々まで見る。日焼けしたり、時々雨ざらしになったのか、紙がカピカピになった背表紙の本が多い。戸板康二『ちょっといい話』文藝春秋社(1978年)、木下順二『ドラマの世界』未来社(1973年)、谷川俊太郎『うつむく青年』山梨シルクセンター出版部(1972年)、獅子文六『父の乳』新潮社(1968年)など10冊拾う。
ガラス戸を開け、店の奥で炬燵にあたって新聞を読んでいたおばさんに声を掛ける。10冊分1000円を支払って、
「あのーこちらは古本屋さんなんでしょうか」
と聞くと、
「そうですよ」
と自信満々な即答。
「あんまり開いてないですよね」
「うーん、そうねぇ、風の強い日とか、雨の日は閉めちゃうわねぇ」
「はぁ、また来ます」
……おもしろすぎ。
家に帰ってから、野村宏平『ミステリーファンのための古書店ガイド』を見ると、杉並区・西荻窪の項に、この店<かんばら書房>が載っていた。クリーニング店兼業、とちゃんと書いてあった。
本はクリーニングしてない
と、少々癪に障っていたのであるが、今日、まんまと本が並んでいる現場を押さえた。
店先にある本はすべて100円。屋内にも棚があるのかと思っていたが、段ボールや家財道具のようなものがたくさん積み上げられた倉庫のようになっている。クリーニング店のカウンターとはガラス戸で仕切られていて、元々古本屋だったのがクリーニング業務を始めたのか、はたまたその逆なのかは定かでない。
店先の棚を隅々まで見る。日焼けしたり、時々雨ざらしになったのか、紙がカピカピになった背表紙の本が多い。戸板康二『ちょっといい話』文藝春秋社(1978年)、木下順二『ドラマの世界』未来社(1973年)、谷川俊太郎『うつむく青年』山梨シルクセンター出版部(1972年)、獅子文六『父の乳』新潮社(1968年)など10冊拾う。
ガラス戸を開け、店の奥で炬燵にあたって新聞を読んでいたおばさんに声を掛ける。10冊分1000円を支払って、
「あのーこちらは古本屋さんなんでしょうか」
と聞くと、
「そうですよ」
と自信満々な即答。
「あんまり開いてないですよね」
「うーん、そうねぇ、風の強い日とか、雨の日は閉めちゃうわねぇ」
「はぁ、また来ます」
……おもしろすぎ。
家に帰ってから、野村宏平『ミステリーファンのための古書店ガイド』を見ると、杉並区・西荻窪の項に、この店<かんばら書房>が載っていた。クリーニング店兼業、とちゃんと書いてあった。
本はクリーニングしてない
2005年12月05日
2005年12月04日
■イベントのお知らせ
どの本を出そうか悩み中
古本と立ち飲みの夕焼け市
12月10日(土)、11日(日)の2日間、高円寺にある古本酒場コクテイルにて、「立ち飲みと古本即売会」を開催。こちらに「旅猫書房」として古本を並べさせていただくこととなりました。酒と食の本を50冊ぐらい出品する予定です。
期間中はライブやトークショー(南陀楼綾繁さん×オヨヨ書林・山崎有邦さん)もあり、終日コクテイルに入り浸ってお酒と本と音楽を満喫してください!
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古本酒場コクテイル
東京都杉並区高円寺北2-24-13
TEL 03-3310-8130
JR中央線・高円寺駅北口下車 あづま通り
http://koenji-cocktail.com/
12月9日(金)
前夜祭「山口正介トークショー 瞳さんと正介さん」
作家山口瞳さんのことを、息子である山口正介さんにお話ししていただきます。またご自身が造形の深いオペラなどクラシック音楽についてもお話をしていただきます。
出演:山口正介 聞き手:荻原魚雷・海冶洋一
19:00開始 チャージ2000円+1ドリンクオーダー
12月10日(土)、11日(日) 12:00〜18:00
「立ち飲みと古本即売会」
椅子が無くなった店内で、目の前にある古本を肴に大いに呑んで、かつ買って下さい。いつもとすこーし違う風景は、あなたをあの頃の夕焼け時に誘うはずです。
(以下、「ナンダロウアヤシゲな日々」ブログより転載)
★オヨちゃんとモクローくんの「古本ジェットストリーム」
12月11日(日) 午後2時〜4時
出演:山崎有邦(オヨヨ書林)
南陀楼綾繁(編集者・ライター)
入場無料
根津の古書店「オヨヨ書林」の店主にして、「不忍ブックストリートのニセ平井堅」の異名を取る「オヨちゃん」こと山崎有邦と、本のコトならドコでも首を突っ込む編集者・ライターの「モクローくん」こと南陀楼綾繁が、東京は高円寺・古本酒場コクテイルをキーステーションに、周囲3メートル四方の皆様に向けて、思いついたハナシを喋ります。二人の絶妙にかみ合わない会話をお楽しみください。最近の収穫本や、好きな音楽を掛けるコーナーもあり。なお、この番組では、視聴者の参加も歓迎します。当日、高円寺の古書会館で開催中の古書展に寄り、なんでもイイので古本を一冊買ってくるか、もしくは、最近の収穫本をお持ちください。それを話のネタにさせてもらいます。
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2005年12月02日
■手ぬぐい・鉄瓶(黒)再入荷!
長らく品切れとなっていた鉄瓶柄の手ぬぐいが再入荷しました。お待たせいたしました!
あひろ屋からのお知らせで、鉄瓶(黒)は、染めの工程上、生地に黒っぽいムラ、スジが入ることがあるそうです。白地に黒というのは、染めがなかなか難しいようです。何卒、予めご了承くださいませ。
手ぬぐい・鉄瓶 1000円
http://www.tabineko.jp/tenugui01.html
尚、今後「再入荷のお知らせ」コンテンツは、
旅猫雑貨店かわら版 [ブログ]
http://tabinekozakka.seesaa.net/
にてお知らせしていきます。路地裏縁側日記は仕事を忘れて、よりゆるゆる〜とした内容でまいります。古本のことは仕事じゃないのか、といわれれば、まだ修行中の身であるからして、もうしばらくはこちらでお許しいただきたく。