6月の終わり頃に武藤さんが目白台で目撃したという、
電線の上を歩く生き物。往来座のまこちさんによると、
ハクビシンではないかという。
以来、電線の上が気になって気になって、自転車で帰宅する道々、頭上に黒い塊の気配がするたびにスルドく視線を投げてきた。が、いつもそれは電線の余りをまとめてある輪っかだったり、配線のコネクターのようなものばかり。
いつものように店を閉めて、さて自転車で40分、がんばって帰りますか、とこぎ出して2分も経たぬ雑司が谷の住宅街、旧高田小学校の正門の前まで来て、ふと上空を見ると木の梢にぶっとい「しっぽ」状のものがひょいひょいと動いて見えた。ややや!
よく見える位置に移動すれば、電線の上を綱渡りよろしく四つ足で進む生き物。これだ、これにちがいない!武藤さんが見たヤツ。電線を渡り終えて、電信柱のてっぺんでしばらく停止。私がゴソゴソと鞄からカメラを取り出すところを、上からじっと見ている。目が合うこと10秒。顔の真ん中に白い線が入っていて、油粒のような黒い目もよく見えた。体は予想以上に大きく、我が家の猫の1.5倍、70cmぐらいはありそう。太いしっぽも長く、体長と同じぐらいあるように見えた。
慌ててシャッターを切るが、光が届かない電柱の上のため、シャッタースピードが遅くブレてしまう。もうちょっと下に来てくれれば、と思っていると、カメラを恐れたのか少しオドオドした様子で、民家の屋根へ斜めに伸びている電線を下りはじめた。チャンス!
細い電線を器用につかんで、するすると降りていく。すぐに屋根まで着いて、人の目から逃れるように見えなくなった。
武藤さんが目撃したのは椿山荘のそば、住所で言うと文京区目白台になると思う。そこから私が目撃した豊島区雑司が谷2丁目までは、4〜500メートルは離れている。はたして同じハクビシンが電線を伝って広範囲を移動しているのか、それとも複数いるのか。
ところで、7月には往来座の瀬戸さんがやはり雑司が谷で
タヌキを目撃している。タヌキについては、当店にいらっしゃったお客さまからも、「大鳥神社と鬼子母神前の間の、踏切のそばで見たわよ」という目撃情報が寄せられている。大まかな目撃マップを書いてみた。
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数年前、私の自宅(中野区上鷺宮)の裏庭で深夜、アライグマに遭遇したことがあった。ラスカルのようにまるまる太って愛らしい顔をしていたが、商店街のそばで公園らしい公園もなく、車の交通量も激しいところでよく生きているなぁと感心したものだ。
参考リンク:
タヌキ・アナグマ・ハクビシン・アライグマの顔と尾深夜の東京には、いろいろな生き物が蠢いていますね、というお話でした。
posted by 店主かねこ at 22:31|
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□路地裏縁側日記
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