2008年05月31日

■ジャイアン憎し

UBCの準備をしながら、今日も今日とてメダカにエサやり、火鉢水槽の観察タイム。黒っぽい金魚みたいな稚魚はメダカよりも深いところを陣地としているらしい。上から見た感じで5匹はいるようなのだが、その中でも1匹だけ格別に大きく育っているやつがいる。ベタではあるがそいつのことをジャイアンと呼ぶことにする。実際、そのジャイアンが自分の3分の1ぐらいの大きさの子メダカを追いかけたりしていじめているのを何度も見た。コンニャロ。ひきつづきジャイアンは監視しなければ、と睨みつけていたときだ。生まれたてとおぼしき頼りない子メダカを、ジャイアンがサッと追いかけて、ズルッっと飲み込んだのを見てしまった。
あ”ーーーーー!!! なんということをするのですか!!!!!

……絶句。いたいけな子メダカが食われてしまった。なんなの?こいつら。これは初めてじゃないのだろう。ジャイアンのひとり巨大化は、子メダカを食べることを覚えたせいに違いない。すぐにわたしは右手に網、左手に2リットルのペットボトルを持ち、ジャイアン隔離作戦を開始した。

上の方にわらわら浮かんでいる子メダカを避けながら、深いところにいるジャイアンどもだけを掬うのはかなり難しかった。まずは子メダカもろともがーっと一気に掬ってから、網を水から引き上げずに、少しずつ少しずつ子メダカだけを逃がす、という方法で、時間を掛けて隔離していった。金魚もどきは、思いの外その数が多く、14匹ほどいた。(水草の根に阻まれて、まだ全部掬えていないかも。)ジャイアンほど大きくなっていないやつでも、いずれ子メダカを食べ出すだろうから、ほうっておくことはできない。ドラマティックなんて言ってる場合じゃないや。という訳で、また水槽が増えた。やれやれ。

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▲真ん中のひときわデカいのがジャイアン
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2008年05月29日

■メダカじゃないもの

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▲これはペットボトル組の純正緋メダカたち

一番最初に火鉢の中で生まれたメダカは、どうも色が黒っぽいなーと不思議に思っていた。後から次々と他のメダカが孵って、やっぱりその黒さは気のせいではなく、はっきりと違う種類のメダカだと確信。店にいる親メダカは「緋メダカ」のみ。これはもしかして「黒メダカ」ではないだろうか。
思い当たるのは、4月末頃に金魚屋で買ってきたホテイアオイという水草を入れたこと。その水草に、黒メダカの卵がくっついていたに違いないのだ。これはラッキーというか、面倒というか、そのうち別の水槽に分けて育てなくてはならないではないか。ちょうど兄がメダカを欲しいと言うので、「じゃあこの黒いのあげるよ」と約束した。

ところが、である。およそ1ヶ月経ち、その黒い子メダカの尾びれの様子が変なんである。上から見て、ヨコにひゃら〜っと開いてるんですよ。一瞬、ん?病気?奇形?と思ったが、5匹ほどいる黒い子メダカ全員が、同じ状態なんである。えーとこれは……

 金魚

じゃないかと。成長のスピードが、メダカの倍ぐらい早いみたい。なんかデカくなってる。ちっちゃいメダカを追いかけて、いじめたりする。こんなことってあるんですねぇ。なんだかドラマティック………。見ていて飽きないんですよ。あまりにもじーっと見ているので、お向かいのお寿司屋のおかみさんが「どうしたー?」と毎日声を掛けてくれます。

「いやー、なんか知らない間に金魚みたいのが育ってて。はは。」
「おおー、いるいる、すごいいっぱいいるじゃん、うちで釜揚げにするから分けてよ、がはははは。」

なんて会話を交わしつつ、雑司が谷の一日が始まるのであった。
posted by 店主かねこ at 01:24| Comment(2) | TrackBack(0) | □旅猫生物部 | 更新情報をチェックする

2008年05月27日

■UBC_Final!

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アンダーグラウンド・ブック・カフェ
地下室の古書展 Vol.11 Final
2008年6月1日(日)〜3日(火)
午前10時〜午後6時
東京古書会館地下ホールにて

▼期間中の講演会、落語会、展示、ワークショップの詳細は下記URLでチェック!
http://underg.cocolog-nifty.com/tikasitu/

<同時開催>
佐野繁次郎の装幀モダニズム展
東京古書会館2階展示室
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アンダーグラウンド・ブック・カフェ(以下UBC)というそれはそれは素敵な古書展があると聞いて、初めて行ってみたのは2004年10月(Vol.4)のこと。それが東京古書会館へ足を踏み入れた初めての古書展でもあった。地元の古本屋ではめったに見ることができない本を、ゆったりとした空間で眺められることにいたく感激したのを覚えている。その時には想像もつかなかったことだが、その後、西秋書店さんに声を掛けていただき、ご縁あって2006年6月(Vol.7)から、イベントの末席を汚させて頂くこととなった。

ブックカバーや手ぬぐい本を中心に、古本好きのお客さまにどうしたら雑貨を手に取っていただけるかを考えたり展示を工夫したり、クロークやトークショー会場設営のお手伝いをしたり、時にはワークショップに参加したり似顔絵を描いてもらったりもしつつ、私自身がUBCをかなり満喫してきたのだが、はたしてイベントのお役に立っていたのかどうか。カフェ部門を担当する珈琲豆屋オカモトさんのカフェ・ラテを何杯も飲んだり、キャラメル・ラテも何杯も飲んだり、いろいろ反省する点が多い(おいしいんですよ本当に)。

そのアンダーグラウンド・ブック・カフェが、次の日曜日から始まるVol.11で最終回を迎える。最後を飾る素晴らしいイベントになるよう、カフェ・ラテのおかわりを我慢して献身する所存です。当店は「初夏の手ぬぐい展」と銘打って、様々な模様の手ぬぐいと雑貨を取り揃えます。ぜひぜひ、足をお運びください。
posted by 店主かねこ at 21:31| Comment(0) | TrackBack(0) | □イベントのご案内 | 更新情報をチェックする

2008年05月25日

■不慣れです

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24日(土)は朝から鬼子母神のてづくり市に参加してきた。
元我堂仲間でデザイナーのnonさんと2人で1つのブースをシェア。nonさんは初めての参加、私は第1回目に出て以来なので、1年半ぶり。月1回のペースで着実に回数を重ねているイベントのため、参加者もベテランが多い様子で、品物のレベルも高く、おしゃれなワゴンやひな壇などを使って展示方法が堂に入っているブースが多数。かつ、若い。乙女。そんな中、地べたにシートやゴザを敷いてひたすら品物を並べる我々。海の家みたい。不慣れというより、あまりやる気がない、のかもしれない。いやそんなことないんだけど。

朝から太陽が出て、なかなかいい天気。1年中湿っている鬼子母神境内の地面の土にはうっすらと苔が生えていて、適度にひんやりとして気持ちがいい。9時にスタート。午後から雨の予報のせいか、お客さんは少なめのようだった。前日に夜なべして作った「あずま袋」がなかなか好評で、ぼちぼち売れていった。
1時頃、お昼におにぎりやパンを食べたら死ぬほど眠くなってきて、よそのブースを冷やかしに。とてもセンスのよいアクセサリーを並べている人のところで、乙女っぽいピアスを買ってしまった。と、ここで急に雨がぱらついてきて、ほとんどのブースが大急ぎで片付けに入ってしまう。銀杏の木の下に陣取っていた我々は雨を気にせずゆっくり撤収作業。ちょうどそのときご近所のTさんがお友達とやってきて、「残りものには福」とばかりにあずま袋やnonさんのアクセサリーを買ってくださった。ありがたや、ありがたや。

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▲nonさんがバーナーワークで手づくりしているガラスのアクセサリー

雨がひどくならないうちに帰った方がいいだろうと、打ち上げはまた後日ということにしてnonさんと別れ、店に戻る。注文メールの返信など済ませたあと、1時間半ほど意識をなくして爆睡。結局雨は夕方5時頃から本降りになったので、もう少し鬼子母神で粘ればよかった。夜7時から、近くの廃校になった小学校で商店会の総会に初参加。これがなかなか面白かったのだが、この話はまた後日。
posted by 店主かねこ at 07:23| Comment(0) | TrackBack(0) | □路地裏縁側日記 | 更新情報をチェックする

2008年05月24日

■ジュヌ・パントルの世界

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影絵猫@代々木
posted by 店主かねこ at 16:34| Comment(2) | TrackBack(0) | □お さ ん ぽ ね こ | 更新情報をチェックする

2008年05月23日

■おひとついかが?

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知る人ぞ知る、知らない人は全く知らない阿佐ヶ谷のフリーペーパー『ohitotsu』第2号が完成し、配布が始まりました。編集、執筆は友人のKSK、ナンダ、石ころ嬢の3名。みな元我堂(阿佐ヶ谷北にあった日替わり店長制度の古本屋)の元店長たちです。

かつての元我堂の店長経験者には古本海ねこ(旦那さんのMongoさんもたまに)、千駄木・不思議、手作りせっけんのSee More Glass!などなど、かなり面白いメンバーが揃っておりました。

過去形なのは、2007年末をもって、元我堂の店長制度は終了しており、まもなく元我堂自体も閉店するようです。(ちなみに私は2004年5月から2005年12月まで、1年半、金曜日の店長を勤めさせていただきました。)

ところでこの『ohitotsu』ですが、第1号から第2号の発行に至るまで、なんと1年2ヶ月も経っているのです。メンバーのマイペースぶり(笑)が伺えますが、3人とも20代後半にさしかかり、仕事も生活も多忙な時期であることも理由のひとつ、かもしれない。とにかくわたしは第2号ができてうれしい。ナンダ画伯による裏面の阿佐ヶ谷マップもさらに充実しています。

阿佐ヶ谷をこよなく愛する3人が作っています。わめぞエリアでは古書往来座、古書現世、旅猫雑貨店、ポポタムで入手可能。無料です。おひとついかが?

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▲阿佐ヶ谷マップの一部。クリックで拡大します。
posted by 店主かねこ at 01:59| Comment(8) | TrackBack(0) | □路地裏縁側日記 | 更新情報をチェックする

2008年05月21日

■じっとしております

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写メ猫@西早稲田
posted by 店主かねこ at 18:21| Comment(6) | TrackBack(0) | □お さ ん ぽ ね こ | 更新情報をチェックする

2008年05月19日

■ロウ石を売る

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▲ある日の店舗前の路上にて

バブル景気がいつ始まって、いつはじけたかなんて、その時期の大半を中・高校生としてすごした身にはほとんど実感などなかったのだが、この頃、実家のある文京区では、「地上げ」と称してどんどん空き地が増えていき、銭湯がなくなり、毎日のように通いつめていた路地裏の駄菓子屋が次々と消えていくことがとても寂しかったのを覚えている。中学生まではほぼ毎日、学校が終わると近所の駄菓子屋に入り浸っていたのだった。

その後、コンビニで同じ駄菓子が売られるようになっても、ぎっしりと駄菓子やくじ、おもちゃの類いが詰め込まれた店内と、店番をするじいさん、または、ばあさん(決して愛想はよくない)がセットになっていなければ、駄菓子を買うたのしみは半減した。

薄暗い店舗の中で、じいさんばあさんの視線というプレッシャーと戦いながら、握りしめた100円をいかに有効に使うか(実際、100円あれば駄菓子屋ではとても満足な買い物ができたのだ)を思案し、今日はちょっとフンパツして100円のケンちゃんラーメンを食べようと決めて、駄菓子屋のばあさんにお湯を入れてもらい、さあ食べようとしたら学校の先生が突然見回りに来て、ふ菓子を食べていた友達はサッと裏道に逃げたのに、ケンちゃんラーメンのお陰で逃げ遅れて「放課後の寄り道」の罪で学校に連れ戻されて2時間正座させられた(もちろんケンちゃんラーメンも食べ損ねた)、とか、駄菓子屋にまつわる思い出は多い。

2000年頃、まだ旅猫雑貨店を始める前の構想段階で、もし店舗を持つようになったら売りたいもの、というリストの中に「駄菓子・点取占い」と書いていた。昔ながらの駄菓子屋の、その片鱗だけでも店に取り込みたいという希望である。

開業5年目にしてようやく実現した店舗は猫の額ほどの小さな物件で、とても駄菓子のコーナーを作れる余裕はない。しかし、かつて通った駄菓子屋のような雰囲気が少しでも出せないだろうかと、日々、試行錯誤している。そうして、あれは「簡単には真似のできない雑然」だったのだとわかってきた。何年も何年もかかって、子供の需要に合わせて商品を増やしていった結果が、あの雰囲気を作っていたのだ。

雑司が谷の隣町である東池袋・日の出町商店街にはまだ昔ながらの駄菓子屋が2件残っている。数年前にどうしてもロウ石が欲しくて駄菓子屋を探しまわり、ようやく見つけたのがこの日の出町商店街だった。店のおばさんは「最近の子供はロウ石なんかで遊ばないからねぇ。たまに買いにくると、学校の授業で使うからって。でもいつ欲しいって言われるかわかんないから置いてるのよ」と言って、駄菓子が積み上がった棚の下の方から、ロウ石の入った箱を取り出した。

現在当店で取り扱っているのは、しょうのう舟、ロウ石、紙せっけん、点取占いなど。雑貨に馴染むおもちゃが中心だ。駄菓子は、どうせやるならコンビニに対抗できるくらいの圧倒的な品数と量が必要で、今のところ見送っている。それに、駄菓子屋の店番をするのはもっとばあさんになってから、買いにくる子供をじろじろ見て怖がらせたりしてみたいではないか。

【今日の点取占い】
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posted by 店主かねこ at 01:45| Comment(0) | TrackBack(0) | □路地裏縁側日記 | 更新情報をチェックする

2008年05月16日

■わかるかな

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わかんねェだろうナ
松鶴家千とせ猫@西早稲田
posted by 店主かねこ at 01:52| Comment(0) | TrackBack(0) | □お さ ん ぽ ね こ | 更新情報をチェックする

2008年05月15日

■産卵はつづくよどこまでも

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先日、土を入れて絶望的な様相を呈した火鉢。1週間経ったら無事、土が沈殿して澄んだ水になった。ああよかった。

ほっとして水面を眺めていると、ボウフラみたいな黒いものがチロチロといくつも動いているのです。さらによく見ると、子メダカ!……しかもいっぱいいる。水草についた卵は片っ端から取り分けたと思っていたのに、トクサの根にもくっついていたらしい。あのコーヒー色の泥水の中で孵ったんだ……おぉぅ、たくましいのう(涙)。

しかも、ペットボトル組よりも若干大きい。うーん。店内に入れて水温が下がらないように気をつけている過保護なペットボトル組に対して、24時間、外に出しっ放しの火鉢組なのに、着実に育っているなんて。意外とたくましいじゃないか。

さて、本来は火鉢の水が澄んだら、親メダカたちを元に戻す予定だったのだが、火鉢にも子メダカがいるとなると、さあ困ったぞ。親メダカたちはしばらくポリバケツ生活を続けてもらわねばなるまい。(親メダカは今日も卵を産んでいる。嗚呼。)

posted by 店主かねこ at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | □旅猫生物部 | 更新情報をチェックする