▲JR山手線・五反田駅からの眺め
明大古書講座から始まった、月に一度の五反田会。わが相方と雪の舞う南部古書会館の即売展へ。岡崎師匠は初日の朝一でいらしていたとブログで知る。しかも30冊近く買ったと書いてあった。わぉ。
相方は金曜日は会社で来られないのだが、次回は私一人ででも初日に来ないとあきまへん。それで、2日目は相方と、五反田2連チャン。グレイッシュな古本おじさんに混ざってがんばろう。
さて、雪が吹き込まないようシャッターが半分閉められた1階で、足元からの冷え込みに耐えつつ7冊。岩波写真文庫がずらりと並んでいる中から『鳥獣戯画』を見つけて喜ぶ。
相方が迷ってやめたらしい。1980年頃に文化出版局が出していた“日常の食器”シリーズの『ガラス』は、『木の器』を持っていて、なかなか優れた内容だなと思っていたので買う。今どきの雑貨本と違って媚びがないのがいい。
棚を見ながら、会計当番中のおじさん同士の会話が聞こえてくる。
「長靴っていうのは、案外もたないもんだなぁ」
「え、どのぐらい履いてるの?」
「うーん、30年ぐらいかなぁ」
「30年履いてりゃ十分でしょ」
「だって週に1度か2度きゃ履かないんだぜ」
「それだって30年履いたら十分でしょ」
「そうかなぁ意外ともたねぇなぁ」
「30年も履いてたら中になんか住んでるよ」
「かいでみるか」
30年前の本というのは、古書としてはまだ新しい方になると思うのだが、30年前の長靴は厳しいだろう。表がもったとしたって、やはり中が。どうなんでしょうか。
手がかじかんできたので近くのフレッシュネスバーガーに避難。収穫本を見せ合いながら軽い昼食をとる。そのあと、新宿経由で小田急線に乗り、経堂にあるロバロバカフェの新春古本市へ。
初めて行ったお店ですが、どうも、われわれ2人はこういう乙女好みのカフェなどより、古書会館のムサいオヤジっぽさの方がしっくり来るみたい。ちょっと気恥ずかしいのです。だけど、お店はとてもいい雰囲気で、雑貨や小冊子などが置かれたコーナーもあり、ちょうどカフェのカウンターと背中を向け合う格好になるので、ためらわずに見ることができるのがよかった。
古本の方は、カヌー犬ブックスの箱から1冊、吉沢久子『美しいくらしをあなたに』(じゃこめてい出版)を買わせていただく。家事や生活歳事記といった内容で、この手の本はお母さん(またはおばあさん)が娘に説く、といった感じに説教臭くなりがちなのだが、この方は嫌味のない文体で抵抗なく読める。以前読んだことがある、吉沢久子『ごはんを美味しく食べる本』も、お米のこと、みそ汁のこと、おかずの基本をさらりと説く良書。
▲隅っこの方で小さくなって、チャイなどいただきました
倉敷・蟲文庫さんのシダのぬいぐるみ実物をはじめて間近で見た