2009年08月29日

■ポストに古本

最近仕入れた古本の整理に手が回らず、バックヤードに山積みになったままなのが気になっているところ。本を掃除したりOPPやパラフィン紙をかけて値札をつける作業が大好きなのだが、それゆえに一度やりはじめたら夢中になって他の仕事ができなくなる。モロモロ落ち着いたら取りかかろうなんて思っていると全く落ち着くことがなく、なかなか取りかかれずにいる。

店の看板に「和雑貨と古本」と銘打っているので、時々、店の前に本の束が置かれていることがある。連絡先がわかれば買い取りのしようもあるのだが、ほとんどは誰が置いて行ったかわからないので困ってしまう。同じ人なのだろうか。それにしては本の内容や年代がいろいろ混ざるので、人物像がさっぱり思い浮かばず。古いパラフィンのかかった岩波文庫が50冊以上置かれている時もあれば、森瑶子の文庫が3冊の日もある。数日前は、ポストを開けるとこんな本が入っていた。

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もちろん復刻版なんですが、他に2007年版東北の観光ガイド本も一緒に入っていた。「がんばれよ!」という投げ銭的な意味があるのか、ただいらないから置いていくのか……謎が深まる。が、面白いので推察を続けたい。

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「ウヘシ」「タナカ」

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「エリソ」「デスソ」

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「マンマ」「ルイ月」

戦時中の暗号なのかと思ったら、
「ウヘ(上)」「シタ(下)」「ナカ(中)」
「エリ(襟)」「ソデ(袖)」「スソ(裾)」
「まんまるい月」
なのでした。「マンマ」って赤ちゃん言葉かい!「るいげつ」ってなんだ!と真剣に考えてしまったよ。はは。
posted by 店主かねこ at 01:13| Comment(2) | TrackBack(0) | □路地裏縁側日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
古本屋が、古本の投げ込み寺になっている、というのは、うーんとうなるような話です。そういう箱を設置すればいいかもしれない。ゴミ捨て場になると困るけどね。ぼくの家にも「古本」の看板を掲げようかしらん。
Posted by 岡崎武志 at 2009年08月29日 10:20
店を始めた頃、立石書店の岡島兄貴から、「どんな小さな持ち込みでも、必ずお金は払うべし」という教えをいただき実践しているのですが、「お金いらないからもらって」という方が案外多いのです。古本屋らしからぬ店構えゆえ、普段古本屋に行きつけない人でも入りやすい、というのも理由かもしれません。そして、本当にゴミ捨ての代行、みたいなこともありますが(笑)、それも楽しんでます。
Posted by か猫 at 2009年08月29日 12:23
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