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雑司が谷・鬼子母神通りの枝垂れ飾りが秋バージョンに。24時間営業のチェーン店が少ない雑司が谷の街は、夜になるときちんと暗く、街路灯に照らされた飾りが浮かび上がってちょっと不思議な雰囲気。
商店会長によると、この飾りを作る職人が高齢のため廃業することになり、今回が最後の納品だったとか。そうか、日本で、職人さんが作っていたのか、と驚く。最近はてっきり工賃の安い中国製とばかり思っていたのだった。他に製造している業者が見つかればいいが、これも昭和の懐かしい風景として消えていく運命だとしたら寂しい。
この商店街の枝垂れ飾りがなんとなく好きで、商店街によっていろいろな形や色、飾り方があるので、一時期それを集めようと研究していたことがある。単体で見れば派手で安っぽい造花にすぎないのだが、商店街の街路灯に連続して飾られ、桜、七夕、紅葉、クリスマスなどと、季節に合わせて差し替えられるのを見ると、少しでも賑やかに、楽しく買い物をしてもらおうという、その商店街の心意気が感じられてうれしくなる。それをコツコツと作り続けた職人がいた。どこで、どうやって?どんな気持ちで?全国に送られた?どういう商売の仕方をしていたのか、とても興味がある。
枝垂れ飾りの下、夜の町から見る都電は、一瞬の音と光
街路灯の枝垂れ飾り、Kanecoさんがお住まいの地域には似たものがありますか?
詳しいことは聞いてみないとわかりませんが、材料から仕上げまで、全部ひとつの業者さんが作っていたとすると、花を作る金型とかプレス機の職人、枝を組み立てる職人とかをひととおり抱えていたのではないでしょうか。下請けの内職さんもいたかもしれません。廃業によって、そういう人たちがみんな仕事を失い、技術が消えていくと思うと残念ですね。
それと、この枝垂れ飾りがどのくらい需要があるかというのも気になります。東京に限って言えば、ナイロンやポリエステル製のフラッグが流行で、枝垂れ飾りを飾る商店街が減っているように思えます。