
家元、映画『理由』に出ています
今年最初の談志。王子の北とぴあ・さくらホールへ都電で行く。今日はまくらも快調で新しい小咄、ジョークを連発。最初の演目は『木乃伊取り』。大店の旦那、お内儀、番頭、頭、若旦那、太鼓持ち、飯炊きの権助、吉原の遊女と、見事に演じ分けていく。談志に8人の別人格の霊が取り憑いているとしか思えない。特に女性役を演じるところはいつも感心してしまうのだが、最小限の動きと声のトーンでバアさんから幼い娘までを演じ分ける。
それから鳶の頭の“江戸弁”がおかしくて、周りの人はあんまり笑ってないのに私と同居人だけがクックッと肩を震わせてしまった。いやほんとに何を言ってるのかわからないぐらいで談志も合間に解説(「縄ァたぐりに行って」=「蕎麦を食べに行って」とか。)を入れていた。権助が遊女に手を握られるところ、転げ回っての熱演。ノリノリだった。
仲入りのあと、『死神』。「死にてぇなァー」とつぶやく屋根大工の熊さんが、死神の計らいでニセ医者になり金儲けをさせてもらうが、金に目が眩んで御法度をしてしまう。落語には人間のかなしさや無常をぐいっと目の前につきつける噺も多いのだ。落語の本質と言うと堅苦しいが、「この噺の一番肝心なところはどこか」を知り尽くした演者にかかると、ただ笑ってばかりのネタだけが落語でないことがよくわかってくる。
【木乃伊取り】
さるお店の若旦那が吉原に出かけたきり五日ももどらない。旦那は番頭の佐兵衛に言いつけて迎えに行かせるが、今度は番頭も帰ってこない。困った旦那は町内の頭領に頼んで、
二人を迎えに行かせるが、これがまた七日たってももどらないというありさま。
無骨者の飯炊きの清蔵が「若旦那の首に縄をつけても連れてくる。」と言い放って吉原にやって来る。帰りたがらない若旦那に「腕ずくでも連れて帰る。こう見えてもおらは村相撲の大関を張っていた。」と豪語する。ようやく若旦那は重い腰を上げようとするが、帰り際に「まぁ、一杯だけつきあえ。」と清蔵に酒を勧める。清蔵は慣れない酒をつがれて困惑するが、三杯杯を重ね、酔っぱらってしまう。若旦那が「そろそろ引き上げるぞ。」と言うと、清蔵は「あぁ、もうけえるってか。ははは、帰るんならあんただけお帰んなせえ。おらぁ、もう二、三日ここにいるだよ。」
【死神】
金が出来るまでは家に入れないと家を出された男。ふとしたことで死神に出逢う。死神は男に同情し病人の側に居る死神を追っ払う呪文「アジャラカモクレン・・・テケレッ
ツノパァ〜」をさずけた。医者の看板を揚げた男の懐には面白いように金が入って来る。金に目が眩んだ男、死神との約束を破ってしまうが...
落語検索エンジン「ご隠居・根多データベース」より
ほんとに大勢出てくるから大変ですね。
でも、
談志は大変さなんて
感じさせないのでしょうけれど。
「ほんとに1人で演ってるのか!?」ってぐらい
1人1人の特徴が際立っていて
しかも複数人数での会話がものすごく素早いのです。
あれは常人には無理です。
是非、私も連れてってください!
それじゃ元我堂 落語鑑賞部ってことで、
今度有志で見に行きましょうよ!
(三線部とか、すぐ部活にしたがる私です…)