というのは、小学生時代に遡るのですが、松本零士のアニメ『銀河鉄道999』を見ていたら、“もうすぐこの星は消滅するぞ!”という時に、その星の住人たちは皆パニックになって逃げ出していくのだけど、あるおばあさんだけは古い木造家屋の茶の間で、正座をしてしゃらしゃらとお茶漬けを食べているのです。子供心に「これだ」と私は思ったものです。
以来、アメリカ映画にありがちなパニックシーン、巨大隕石しかり、巨大津波しかり、を見ては、もうあと何日、何時間で地球が滅亡するということになったら、あわてて逃げまどうよりもお茶漬けを食べて死んでいこうと。
話は違いますが、談志が『風呂敷』という噺の中で、
…………………………………………………………………………
おかみさん「大変よ!大変よ!大変!」
鳶の頭「なんでぃ大変大変てうるせーな。
北朝鮮でも攻めてきたか?」
おかみさん「なんで北朝鮮が攻めてきて
大変なのよ!
北朝鮮なんか攻めてきたって、
うちは町内会がしっかりしてるから
怖くないわよ。」
…………………………………………………………………………
なんていうことを言ったりしていて、うちの町内会はだめねと思ったりして可笑しいのです。
ニュースでは、ミサイルが飛んでくる10分の間に閣議やら首相の承認やらを取っていたら間に合わないので、現場の自衛隊指揮官の判断で迎撃ができるよう法改正うんぬん、ということでしたが。はたしておかみさんの町内会みたいにしっかりしているのかどうか、はなはだ疑問なので、いつでもせめてお茶だけは飲めるようにしておきたいと思います。