2006年10月26日

■リンクする坂

寝ても覚めても湯たんぽのことで頭がいっぱいな今日この頃。朝、起きた途端に「今日は○枚縫わなくちゃ」と考えてしまう。それでも、縫製を外注に出すのは嫌なのだ。もしかしたら、いやきっと、外注のお針子さんの方がずっと上手いだろう。ずっと早く、安く、たくさん作ってくれるのだろうと思う。それでも、湯たんぽのために改良をしてきた、自分の作り方に固執してしまう。自分が心を込めて縫ったものを、お客さんに使ってほしい。大変だけど、その方が心持ちがよい、というそれだけの理由だ。

日が暮れて、ミシンをカタカタかけていると、先ほど電話で「今日行ってもいいですかー?」と連絡をくださった早稲田・古書現世の向井さんがやってきた。いやぁ、本職の古本屋さんに棚を見られるというのは、恥ずかしいやら、恐縮するやら。あくまで“古本もある”雑貨屋ということで、狭く浅い品揃えの逃げ口上とする。

楽しみな企画もお聞かせいただき、雑司が谷に店を持ってよかったなぁと改めて思う。まだまだ、整えなければならないこと、店としての課題は山ほどあるので、しみじみしている場合ではないんだけど。

向井さんがこれから往来座へ行くというので、私もご挨拶するためついていった。瀬戸さんは不在で、小峯さんというアルバイトの男性が一人で店番されていたので、お土産に栗の木でできたまごの手を差し上げたところ、クンクンとまごの手の匂いを嗅いだのが面白かった。私はてっきり、誰かの背中の脂の匂いがするかどうかで嗅いだと思って、「誰も使ってない新品ですよ」と言ったのだが、小峯さんは栗の木の匂いがするかどうかで嗅いだのだった。

ところで早稲田から雑司が谷へ来るには、どこかしら急坂(たくさんある)を通らなければならないのだが、どの坂を通るのが一番いいのか向井さんに聞いてみた。私の仕事場の少し護国寺よりの道だと、古書現世までほぼ一直線で来られて、坂も比較的ゆるやかとのこと。向井さんが子供の頃、友達と「坂行こうぜ」と言って自転車で来ては、急坂をノーブレーキで下るという遊びをやっていたそう。今度私も試してみようと思う。
posted by 店主かねこ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | □路地裏縁側日記 | 更新情報をチェックする
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