この3ヶ月間、内側のことばかり考えて店作りをしてきたが、ちょっと、外側から客観的に眺めてみますと、ここは店というよりはやっぱり仕事場、事務所、……なに???
いかんいかん、自分でもわからん。通りかかった人はもっとわからないだろう。もっと、店らしくするには、そうだ、看板のことを後回しにしていたんだった。オーダー品だと高そうだし。
とにかく、店舗用品の殿堂、浅草合羽橋商店街へ行く。あるわあるわ、あらゆる看板がギラギラと、ところ狭しと並んでいる。
かんばん劇場という名のお店で、スタンド式の看板を見せてもらう。看板で和風というと、蕎麦屋とか寿司屋にありそうな、民芸調、茅葺き屋根、水車小屋みたいなやつか、白と黒の、土蔵みたいな雰囲気の電飾看板とか、ちょっといただけない。黒板タイプで、いろいろ書き込めるのはよさそうだけど、今どきのファストフード店みたいだなぁ。
もっとシンプルで小さめのやつありますか、と聞いて、店のおじさんが奥から出してきたのは、縁なしの小ぶりな黒板看板。黒い地の色で、これにカッティングシートで切り文字を貼ればなかなかよさそう。お値段も手頃なのでそれに決めてしまった。
店の外側を演出するものとして、植木を置きたいと思っていたので、その足で上石神井にあるオザキフラワーパークという巨大園芸店へ行った。
花鉢は無視して、山野草、盆栽のコーナーへ。華美でなく、半日陰でも丈夫で長持ちする植物を選ぶ。
日陰でもどんどん増えるユキノシタと、紅葉した南天の中鉢。南天は火事を避ける、難を転ずるなどと言って縁起のよい植物。メダカ鉢に入れるトクサも買う。
大家さんの玄関とお店の境界として、背の高い植木を置きたくて、庭木のコーナーも見る。本当は黒竹の鉢をイメージしていたのだが、思いのほか高くて、うんうん唸って諦めて、その半値ぐらいだった“いろはもみじ”の高さ160cmぐらいの鉢を買う。
植木を車に積み込んで店へ。さっそく店先に置いてみた。あら、ちょいといい感じ。
まあ、これからがいろいろあるだろうけど、始めることが大事だから、始まったことを言祝ぎたい。ぼくは元気です。必ずお店には行くからね。
「ちくま」の取材対象に決めているから、そのへんも覚悟しておいてください。
住所等、お知らせくださいね。
本当に周囲が呆れるほど、ノロノロ、ヨタヨタしながら、
岡崎さんがかけてくださる言葉を支えに、
ここまで来ました。
至らない門下生ではございますが、コウノ共々、
今後ともご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。(お笑いの指導でなく)
開店のご案内は、近日、郵便にて送らせていただきます。
かねこ拝