店外要員として、古書現世・向井さん、古書往来座・瀬戸さん、リコシェ・阿部さん達が待機。
7時前から立石書店の前に並ぶ方もいらして、古書展初日とはこんな感じなのかな、とドキドキして気持ちが盛り上がった。開場してどどどっと店内にお客さまが入ってきたあとは、「静かなる熱気」としか言いようのない、店内がなにかすごい空気に満たされてしまった。獲物を狙うライオンが、音もなく草むらにいる感じ。いつくるか、くるかと待っているが、隅々まで獲物を物色するライオンたちは、なかなか帳場に姿を現さない。……シ−−−−ン。
こわい……。と、突然、獲物を大量に抱えて棚の陰から次々に飛び出してくる!ぎゃー。焦った。
そのうちに、あの人この人、見知った顔の方々がご来店になり、だんだん空気が和やかになった。大盛況で、10時ぐらいまでは人が絶えなかったのではないだろうか。夢中で会計や袋詰めをしていたので、時間経過の感覚がよくわからなかった。

2日目は昼の部、昼12時〜夕方5時まで。12時から店番を手伝うはずが、少し遅れそうになってしまい、必死に自転車を漕いでいたら途中で転倒。小雨で滑ったーあはは。子供のように膝小僧をすりむき、青あざができた。いやー楽しいです。
立石書店に着くと、店の前にものすごい行列ができている。すぐ横にある穴八幡宮で、本日より「一陽来復御守」(江戸時代から続く伝統ある御守り)の配布が始まり、主に年輩の方々が延々と100メートルぐらいに渡って並んでいるのだった。すでに店頭に退屈男くんがエプロン姿で立っており、来年の暦をどんどん売っている。昨日とはお客さんの層が全く違うのだった。

平成19年の暦、2割引き。岡島さんと退屈男くんがお昼ご飯を食べに行っている間、私も店頭に立って「来年の暦、2割引きです!いかがでしょうかー、ご利用くださーい」と声を出して売り込む。暦は開運歴、高島歴など1000円から2000円まで5種類あり、おばさま方に「どう違うの?」とよく聞かれて困った。岡島さんに、高いのほどより詳しく書いてある、と聞いて、そう答えるようにしたら、「あら、じゃあ高い方にしとくわ」という人が結構いた。あと、色暦と呼ばれている、表紙がカラーのタイプは書店でも取り寄せで手に入りにくいと聞いたので、それも売り文句に。「こちらはなかなか手に入らないですから、この機会にどうぞ!」と言うと、「そうなのよねー。じゃあ買っておくわ」という感じで、面白いように売れていくので楽しかった。

これは古書往来座・瀬戸さん作の本のゴンドラ、「ホンドラ-II」である。通常、本棚で本の表紙を見せて置くと、その分、棚に置ける冊数が少なくなってしまう。そこで瀬戸さんが考え出したのが、本棚に垂直に取り付け、有効に表紙を見せながら、本棚の冊数も減らさない「ホンドラ」。約180度、扉のように動かせるので、陰になる本もきちんと見ることができる。上の写真は、スチール棚である立石書店用に、世界一強力な磁石で取り付けができるようにしたバージョン。瀬戸さんから開店祝いとして立石書店に贈られた。

各参加店は、棚1本分ずつの展示。それぞれに魅力ある本が並んでいて、出店者というよりは、客の立場で見入ってしまう。月末も近いのでそんなに買ってはいけないと思いつつ、あれもこれもと唾をつける。

旅猫雑貨店の棚はこんな感じだった。2日目は、外の棚にも手拭いや縁起物の商品を並べていただいたのでありがたかった。

夕方からもお客さまが絶えずいらしたので、5時から30分ほど延長して終了。商品の撤収作業。立石書店の再スタートを飾る古本市に、微力ながら参加させていただいたことをとても光栄に思う。そして、プロの古書店の仕事の進め方(早い!)もとても勉強になり、得るものが多いイベントだった。それを少しでも旅猫雑貨店の運営に活かしたい。

7時頃から、高田馬場の居酒屋で打ち上げ。今回、売上げダントツでトップは南陀楼綾繁さん。一人、スリップの束が異様に厚い。それをまるで悪代官が金を数えるがごとく、何が売れたかを検分する姿をカメラで激写(↑この写真ではなく)。2次会には書肆アクセスの畠中さんも合流。さらに3次会に行くみなさんに、南陀楼さんがカンパを。思わずリコシェ阿部さんが「けもの様〜!」と言ったのが一番可笑しかった。今後は私も「けもの様」と呼びたい。
立石書店さんの古本市ご報告ありがとうございます。
旅猫さんが撮る写真その場の雰囲気が
ダイレクトに感じられて素敵です。
今年はイベント等ご一緒できてうれしかったあ。
私にとって旅猫さんは心の現場監督です。
来年も電車ごっこのように後ろについてゆきます。
それでは、よいお年を!
イベントのたびにいろいろ教えていただいたりして、
本当にお世話になりましたー。(母上にも!)
古本イベントのあるところ、阿部ちゃんあり。
阿部ちゃんに会うと元気になります。
来年もどうぞよろしく!
>sedoroさん
雑司が谷と早稲田がこんなに近いとは、
店を出すまでほとんど意識してなかったのです。
秋以降、あれよあれよと「わめぞ」の仲。
よい出会いの連続でした。来年が楽しみでなりません。
できることは精いっぱいやらせていただきます。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。