5日、6日の2日間で行われた外市では、前回を上回るご来場、ご来店をいただき、お客さまに御礼申し上げます。ありがとうございました。
初日、けん玉成功者で、大事な人を忘れてました、リコシェの阿部ちゃん!わたしがこれまで出会った人の中で、一番、けん玉が上手な人。歌を歌いながらカツコツと自在に玉を操ってしまう。競技用けん玉をお買い上げいただいた際、もちろんけん玉に成功して1割引きとなった。よって、成功者は正しくは5人、ということになる。
2日目はあいにくの雨、旅猫の店番をお願いした友人・ハタナカさんには、おそらくこの雨の中、往来座からここまで歩いてくる方はあるまいよ、せっかく手伝いに来てくれたのにかたじけない、ヒマつぶしに『サンリオ・ギフトブック おしゃれなおりがみ − キティとかざろう ー』(1977年初版/サンリオ刊)という本と、数枚の折紙を託して店を後に。
往来座に戻ると、上り屋敷会館で行われる河内紀さんのトークショーの準備のため、ほとんどのスタッフが会館へ移動しており、あわてて追いかける。途中、JRの線路を越える「花のはし」のたもとでぽつーんと所在なげに立っている人あり。わたしの同居人だった。退屈君と2人で、会場までの案内係として経路の要所に立ち、お客さまを誘導する役目をおおせつかったのであった。「まだ全然人が来ないよー」と寂しそうにしていたが、しばらくすると、それらしい方がチラシ片手に歩いてきたり、焦って走ってくる方もあって道案内の面目躍如だったらしい。このあとも電柱に貼ったポスター回収や、外市の撤収作業まで手伝ってくれ、あとでお肩でもお揉みしましょうぞ、と思っていたのにやっていません。ごめんなさい。
トークショーでは河内さんがプロデュースした82歳のおじいさんの生活を追ったドキュメンタリー番組『たぐちさんの一日』の上映と、リコシェ・阿部ちゃん、彷書月刊編集部の女性2人が加わってのトークショーというよりは楽しいおしゃべりの会といった感じが、レトロな上り屋敷会館の雰囲気とあいまって好評だったように思う。
トークショー終了後は、外市の撤収と、往来座均一棚の復帰。一箱参加者のみなさんは古本の扱いに馴れている方ばかりなので本の並べ方も上手。そして往来座のスタッフの仕事の早さも加わって、あっという間に元の往来座の均一棚に戻る。2日間の作業量は相当なもので、みなさんさぞかしお疲れだったのではと思う。それでも居酒屋での打ち上げ時には、皆、次回の外市の抱負を語り合っては密かな闘志を燃やしているのだった。
打ち上げに行く前に、店の方が気になって戻ってみると、ハタナカさんがちゃんと消灯、戸締まりをして、店番中に気付いたことをメモに残してくれていた。メモのまわりには、『おしゃれなおりがみ』を参考に折られた、かわいらしい作品がこっそりといろんなところに置いてあって、チョコレートのお菓子がのせてあった。置き土産にほんわかすると同時に、ああ、ハタナカさんごめんよ、ヒマだったんだねぇ、と心から詫びをつぶやいたのだった。