池袋の東口と西口を結ぶビックリガードのはずれにある、勤労福祉会館というビルの7階に郷土資料館が入っている。誰かに聞いてこなければわからない施設だ。
エレベーターで7階に上がると、最初に関連資料の冊子や、お土産品を売るコーナーがある。お土産品では、すすきみみずくが描かれたちりめん風呂敷が欲しくなったが、手持ちのお金があまりないので次回に。
展示室に入ると、まず最初に駒込・巣鴨の園芸についての展示。有名な話かと思うが、桜のソメイヨシノ(染井吉野)は、江戸時代に染井村(現在の豊島区巣鴨〜駒込あたり)の植木屋が作り出した品種である。植木屋がたくさんあったが、関東大震災や戦災を受けて、その多くが埼玉県へ移転していった。
展示室中央には、ガラスケースの中に池袋のヤミ市の様子を模型で再現している。ケースの中は朝になったり夕暮れになったりと、数分おきに照明が変化するように工夫されていた。これが実に精巧にできていて、いつまでも見ていたくなった。
※写真はクリックすると別ウィンドウで拡大します
▲西口には昭和36年までこのようなヤミ市があったとのこと
▲アメリカ兵だの、いろんな人がいます
▲様子のおかしいミッキーマウスの看板
▲この頃はまだ飲めたのでしょうか
▲わたしも背負おうかな、「安い!雑貨」
▲古本屋発見!
ヤミ市の模型の隣りに、もうひとつガラスケースがあり、そちらには「長崎アトリエ村」が再現されていた。アトリエ村とか、池袋モンパルナスというのは本で読んだり、地図をながめたりしてなんとなく想像はしていたのだが、この模型を見てようやくどんなところだったのかが理解できた。うれしい。
▲模型の家の大きさは、高さ50cmほど
▲東京の郊外にまだありそうな風景(ないかな…)
▲アトリエの様子。大きな窓と天窓のある、15畳ほどのアトリエ。居室部分は狭く、多くは3畳から4畳半間だった。
こういう家で悶々と芸術に没頭する若者が、たくさん池袋あたりを闊歩していたんだなぁ。大正から昭和初期というのも、知れば知るほど面白い時代であります。
西口は10年遅れて36年まであった、
と書いてありましたよ。
あっ、あそこにいる赤子は……もしかして
ためごろうさんでは!
なかなか行く機会のない池袋ですが行って見なければ。
一番右端の奥の列、ですよ。
看板が「本」なので、一瞬、新刊書店かな、とも思ったんですが、
戦後のヤミ市でこんなにたくさんの本があるの?と
見直したら、横の看板に小さーく「古本買入」の文字が……。
>Monogoさん
入館無料ですので、機会があればぜひ。
他にも小規模ですが、都電の展示や、
昔の暮らしの道具などの展示もありました。
あっ、ありますね、文京区にも。
江戸東京博物館のは規模も大きくて、物売りの声なんかまで
流れていましたっけ。
いずれも精巧で、眺めるのも楽しいですけれども、
こういうのを作る側にもなってみたいと思ってしまいます。
>岡崎さん
プラモデル!
豊島区の区長さんは元古書店主の方ですから、
なんとか掛け合ってみれば実現するかもしれません。
……って、無理かなぁ。
お土産として、ヤミ市プラモデルは相当イイですよね。
本が入っている平台といいますか、斜め台、
タビネコで真似してみたいです。