2005年06月24日

■古書展・再会・団扇

週に1度の元我堂の店番。金曜日担当になって早くも1年以上が経ちました。始めた頃はずっと続けられるかどうかあまり自信がなかったのですが、月日を重ねるごとにその面白さは増すばかりです。もともと蒐集癖がある者にとって、古本というのは実に集め甲斐があり、知れば知るほど集める範囲が際限なく広がっていく恐ろしい世界です。

そんなこんなで、今日は初めて五反田にある南部古書会館の即売展へ行ってきました。都内には東京古書会館(神田小川町)、西部(高円寺)、南部(五反田)、東部、北部の5つの古書会館があって、これらは業者が古書の競り入札を行う市場です。普段は古書組合に入っていない人間は立ち入ることができない場所ですが、主に週末に開かれる即売展のみ、一般人も古書を購入することができるのです。東京古書会館で行われる「アンダーグラウンドブックカフェ」や「本のバザール」などもそうでした。

南部古書会館は「いい本がとっても安いらしい」「古書マニアが血眼で本を漁るらしい」などといろいろな人からうわさを聞いており、これは一度出掛けてみなくては、と思っていました。

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行ってみると、そこは五反田に住む友人の家の近くで、何度も通っている道を折れたすぐのところ。今まで全然気付かずにいて損をしました。まずは様子見、と思ってのんびり午後から出掛けたので、おそらくいい本は買われてしまったあとなのでしょう。それでも古書好きと思われるおじさま方が十数人、1階均一本の本棚の間を目をギラギラさせて歩き回っていました。

私も恐る恐る棚を見ていきますが、のんびり見ていると隣りのおじさんが妙に間合いを詰めてきます。私の目の前の本が見たいようです。動きが怖いので仕方なく一歩ずれると、サッとその場所を取られます。そんなことが何度か続いて、ちょっとこれは負けちゃいけないな、と反省して、三社祭のお神輿よろしく、自分の場所は譲らないよ、と心に誓いながら身を固くして見ていきます。うわさ通り、面白そうな本が安く手に入りました。ウロウロしているおじさん達とはずいぶん狙っている本のジャンルが違うようでした。

会館の2階が本会場とのことで、そちらも覗いてみました。1階で手荷物を預けて入場します。面白いなと思ったのは、古書だけでなく古道具も販売されていたこと。何に使ったのか、おか持ちのような古い木箱とか、工具のようなもの、金属の置物などに値札がついていました。その中に陶器でできた、手のひらにすっぽりとおさまる急須型の水滴を見つけて、(私は水滴も蒐集しているのです)200円なので古本と一緒に購入しました。骨董市では3000円〜1万円ぐらいするのが普通です。買ったのはもっと安手のものだとは思いますが。

本会場はいい本にはそれなりの値段がついていて、高いので勉強のために見る感じでした。それでも何冊かどうしても欲しい本は買いました。すっかり満足して、その足で元我堂に向かい、店番。

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店を開けてしばらくすると、一人の女性が来店。「あの、覚えていますか?」と言われてよく見ると、一箱古本市でお隣だったhitomiさんでした。この間、読売新聞に箱の写真が掲載された時にこのブログにコメントをくださり、またお会いしたいな、と思っていたら本当にお会いできて興奮して、次々話をして長くお引き留めしてしまったかもしれません。その上、本と雑貨もお買い上げいただきました。感謝いたします。

その後、元月曜店長のケイスケが来たり、常連のお客さまと古本談義で盛り上がったりして、あっという間に深夜。来店するお客さまが皆汗をかいていたので、外の縁台に団扇を置いて自由にお使いください、と黒板に書いておいたら、いつのまにか誰かに団扇を持っていかれてしまいまいした。今は広告付きの団扇を街角で配ったりするので、団扇はタダ、と思っている人が多いのでしょうね。でも置いておいた団扇は奈良麻を貼ったいい物で、値札もついていたんですけど。最後にがっくりな金曜日でした。

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こちらは店内で販売中の小紋うちわ。
4種(左より縞、葵、八重梅、菊)各1本1050円です。


posted by 店主かねこ at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | □古本のこと | 更新情報をチェックする
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