2005年08月18日

■杉浦日向子師匠を偲び

7月22日、江戸風俗研究家の杉浦日向子さんが逝去された。

NHK「お江戸でござる」に出演されている時はかかさず見ていたが、降板後はまた悠々自適な隠居生活を楽しんでいるのだろうなーと思っていたのに、本当に残念なことである。

杉浦日向子とソ連・著『ソバ屋で憩う』は本棚のいつも手に取れる場所に置き、うまいソバが食べたくなった時にぱらぱらとページをめくる一冊である。“ソ連”というのは旧ソビエト連邦のことではなく、“ソバ好き連”の略。

この本でも紹介されているが、阿佐ヶ谷南から北へ練馬区中村橋まで延びる中杉通り沿いには、数件のうまいソバ屋がある。小腹が減った夏の午後3時、おやつにうまいもりソバが食べたい。唐突にそう思ったのである。ところが行く店がことごとく夏休み。少し足を延ばして、環七沿いの<田中屋明月庵>へ。日向子師匠も足を運んだ店である。

soren01.jpg
せいろ蕎麦1枚630円ナリ。香りのいい固めの蕎麦を、濃い江戸汁につけてつるつるっとすすり込む。いくらでも食べられそうなところを、この1枚でよしておく。腹一杯食べるなんて野暮だね、と粋がりつつ。

soren02.jpg
玉子焼きには目がない。特にソバ屋の玉子焼きには。出汁巻きの焼き立て、湯気が出てる。固くなりすぎず、半熟でもない。ほんのり甘みがある。本当は独り占めしたいのだが、1つしか頼まなかったので同行者と半分ずつ、大人の配慮。次ぎは1人1つずつ頼もう。きっと。
posted by 店主かねこ at 00:00| Comment(4) | TrackBack(0) | □路地裏縁側日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
さすがプロの玉子焼き、艶っぽい。

Posted by Mongo at 2005年08月26日 07:03
玉子焼き、奥が深いです。
私も日々、さらなるレベルアップを
目指したいと思います。
Posted by か猫 at 2005年08月26日 15:23
江戸の粋というのもにあこがれる地方人としましては、
東京のソバ屋というのは憧れであります。

『ソバ屋で憩う』も、わぁ…と思う本でありまして、
本当に残念であります。まだお若かったですよね。

地方にもそれなにり、おいしい手打ちソバを味わえる店もありまして、、、でも玉子焼きは知らなんだ。 今度、挑戦してみます。
Posted by QP at 2005年08月26日 22:47
QPさん、こんばんは。
日向子師匠、享年46歳だそうです。
本当に、寿命まで江戸時代の人みたいです。

うまいソバ屋にはうまい酒があるそうで。
私は下戸なのでそっちには疎いのですが、
酒呑み用のツマミとして玉子焼きとか、
『ソバ屋で憩う』には
「炭火を添えた焼き海苔」
「木べらに乗せて焼いた味噌」
なんかが挙げられています。
Posted by か猫 at 2005年08月27日 01:31
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