8月から仕事場を別途借りることにした。今日は七夕、大安吉日。不動産屋にて物件の契約を済ませてきた。
この物件、6月半ばにインターネットで見つけて、翌日には内見に行った。場所は豊島区雑司が谷。都電荒川線の鬼子母神駅から歩いて5分ほどの場所である。JR山手線目白駅、池袋駅からだと徒歩15分ちょっとぐらい。物件は元は美容院というより、昔ながらの“パーマ屋さん”という言い方がしっくりくる昭和の香りただよう造作。地元の人しかやってこない小規模な商店街の一角にある。
雑司が谷は何かと縁がある土地で、私の同居人は雑司が谷で生まれ育っている。今は東京音大の校舎になってしまったが、鬼子母神病院で生まれ、今回借りることになった物件のすぐ裏手にある、旧高田小学校(現在は統廃合され校舎のみが残る)に通っていた。
そのため、同級生や知り合いがこの辺りにたくさん住んでいる。毎年10月に行われる鬼子母神の御会式には、私もここ15年ぐらい参加していて、楽しみにしているお祭り。
それから、お世話になっている
高尾事務所もすぐ近く。私はこの事務所でホームページ制作やソフトの勉強をさせてもらった。社長の
高尾さんとはその後も写真展などでご一緒させていただき、神楽坂・アユミギャラリー、サンポイズムのご縁にも繋がった。私のデジタル師匠として頭の上がらないお方である。
繁華街の池袋に近いのに、中間にある
鬼子母神、大鳥神社、巨大な雑司ヶ谷霊園がクッションとなって、雑司が谷はまるで「村」のような風情となっている。実際、町全体の高齢化が進んでいて、道行く人はお年寄りが目立つ。子供が少ないから小学校も中学校も統廃合でなくなってしまった。大型スーパーもない。山手線円内の「取り残された町」と言ってもよい。
だから雑司が谷が好きなのだ。
これは負け惜しみでもなんでもなくて、雑司が谷にはたくさんの路地があり、坂道があり、井戸があり、古い家々が残っている。町が熟成している。ここには、なんちゃらヒルズが逆立ちしたって真似のできない、庶民が積み重ねてきた生活を感じることができるのだ。
そんな町で、これから仕事ができると思うと一人ニヤニヤしてしまうのだが、真夏の一番暑い時に、内装工事や棚作りをしなくてはならないし、事務所兼倉庫として使うためにクリアしなくてはならない事項もたくさんあり、しかも、ちょっとした店舗の部分も作ろうという魂胆なのだから。暑さでボンヤリしているヒマはないのである。
これからの仕事場作りを順次、「雑司が谷・仕事場日記(仮)」としてアップしていきますので、どうか温かい目で見守ってください。
契約の日、鬼子母神はちょうど縁日だった朝顔市ものんびりと雑司ヶ谷の鬼子母神は、鬼の字のツノがありません 読み方も正しくは「きしもじん」ですよ(ちゃんとパソコンでも変換されます) 安産・子育ての神様ですが、商売繁盛、無病息災をお祈りしました