夏休みにお子さんがつかまえてきたものが逃げ出したのでしょうか、昼間ならカラスの餌食になってしまうでしょう。ひとまず保護して観察をしたいと考え、捕まえようと近づきますと、カニも必死になって逃げます。夜の雑司が谷路上でしばしカニと追いかけっこ、こちらもカニなど触るのは久しぶりですから恐る恐るでスキを見られて、民家の軒先にあったプランターと縁石の間に逃げ込まれてしまいました。
おーい、車に轢かれて死んでしまうよ〜などと声を掛けても出てきません。ついに他所様の家のプランターを持ち上げ、コーナーに追い込んだカニを捕獲!すぐに店に戻ってひとまずタライに浅く水を張って入れ、なんとなく身の置きどころに困っているようなので、近くの公園から適当な石を拾ってきて岩場を作った。
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「ココダヨー」
明日、もう少し石を増やしてあげよう。
で、つい水道水を入れてしまったわけですが、このカニが海のものなのか陸のものなのかを調べなくてはいけません。海のカニだったら当然、海水(人工)が必要なわけで、飼う場合は濾過器なども必要になってくる。連れてきた以上は、とことん面倒を見なければなりませぬ。
で、調べました。どうやら「ベンケイガニ」という陸に住むカニのようです。東京湾から九州、沖縄、台湾などでも広く見られるカニで、海岸近くの湿地に生息。
◎「山原の森の夜 野生動物目撃情報」
http://yamoyo.sakura.ne.jp/benga-1.html
カニの飼い方を詳しく説明しているサイトもありました。ありがとうございます。
◎「ぱんさのカニのいる生活」
http://www.mirai.ne.jp/~panther/kani/riku.html
海岸にいる半陸生のカニと違って、海水はいらないようなので一安心。同居人と、「名前はどうする?」という相談になり、「蟹の敬三さんでいーじゃん」(蟹江敬三が好きなので)と、また安易なネーミングでいくことに。

「敬三さんなんてイヤだね」
路上で捕まえた時にはすでに片方のハサミはなくなっていました。落ち着かないようで、ずっと動き回っていましたが、石と石を組んでトンネルのようなところを作ったら、そこにもぐりこんでじっとしています。ハサミで顔を洗ったりするのがかわいい。

「なんでも食べますよ」
そうそう、かめきちは無事、飼い主さんの家に戻りました。1週間の短いお付き合いだったけど、楽しかったなー。